固い殻の内側には、大切な本音が。栗から考える「気持ちの整理」

こんにちは。カウンセラーの今村です。
10月に入り、朝晩はすっかり涼しくなりましたね。先週まで冷たい飲み物ばかり選んでいたのに、気づけば温かいお茶が恋しくなっています。

先日、道の駅で立派な栗を見つけて、思わず買って帰りました。秋になると、どうしても食べたくなるんですよね。
栗ごはんにしようと意気込んだものの、ここからが長い道のりでした。 鬼皮をむいて、その下の渋皮もむいて。固い皮に包丁を入れては、また次の一粒。
気づけば、夜の台所で一人、黙々と栗とにらめっこをしていました。 急いで力を入れると、実が割れてしまいます。
かといって慎重すぎると、いつまでも終わりません。ちょうどいい力加減を探しながら、「これは自分の気持ちと向き合うときとよく似ているな」と、ふと思いました。

カウンセリングでお話を伺っていると、「早く元気にならなきゃ」「早くこの気持ちを何とかしなきゃ」と、焦っていらっしゃる方がとても多いです。
けれど、心の中にある気持ちは栗と同じで、無理にこじ開けようとすると傷ついてしまうことがあります。
固い殻の内側には、大切にしたい思いや、まだ言葉になっていない本音が、そっと眠っています。
真面目で頑張り屋さんの方ほど、その殻を「強さ」として身につけてこられたのだと思います。それは、これまでご自身を守ってきた大切な力でもあります。

私は、気持ちが整理されるまでの時間にも、ちゃんと意味があると考えています。
殻をむき終えるまでの時間は、遠回りに見えて、実はその実を傷つけずに味わうために必要な時間です。
心も、ご自身のペースで少しずつ向き合っていくことで、「本当はこうしたかったんだ」と、自然に見えてくる瞬間があります。
だからこそ、焦って答えを出さなくても大丈夫です。今日は一枚だけ皮がむけた。それで十分だと思っています。

カウンセリングは、その固い殻に、ひとりではなく二人で向き合う時間のようなものです。
言葉にしづらい気持ちも、うまく説明できない戸惑いも、カウンセラーが隣に寄り添いながら、一緒に整理していきます。
そのうえでご相談者様のペースを何より大切にしています。固い殻の理由も、決して否定せず、一緒に眺めていけたらと思っています。

苦労して出来上がった栗ごはんは、いつもより格別においしく感じました。
今夜、もし温かいものを口にする機会があれば、ほんの少しだけゆっくり味わってみてください。
そして「今の私は、急ぎすぎていないかな」と、心にそっと問いかけてみてくださいね。

季節の変わり目、どうぞご自愛ください。

今村カウンセラー

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