空のうろこと、ふたりの小さなサイン

ふと見上げた空に、うろこ雲が広がっていました。小さな雲のつぶがいくつも並んで、その切れ間から、太陽がまぶしく顔をのぞかせています。
うろこ雲は、昔から「天気が崩れる前触れ」と言われてきました。けれど、ただの不吉な合図ではなく、傘を用意する時間をくれる、空からの早めのお知らせでもあります。
ご夫婦の間にも、同じような「小さなつぶ」があります。
返事がそっけなかった朝。話したいことがあったのに、言い出せなかった夜。ひとつひとつは、取り立てて言うほどのことではありません。でも、それが少しずつ並んでいくと、気づけばふたりの空に、ひとつの模様ができています。
カウンセリングでお会いするご夫婦も、「大きな喧嘩があったわけではないんです」とおっしゃることが少なくありません。ただ、なんとなく話しにくくなった。そんな小さな違和感から、ご相談が始まることが多くあります。
そして、うろこ雲の空は、雲だけでできているわけではありません。その向こうには、ちゃんと光があります。
空を見上げたとき、隣にいる人には、あなたとは少し違う雲の形が見えているかもしれません。どちらが正しいかを決める必要はなく、「そっちからは、そう見えているんだね」と知ることが、対話の入り口になります。
もし今、ふたりの空に小さなうろこ雲が見えているなら、それは関係の終わりを告げるものではありません。立ち止まって、一緒に空を見上げるタイミングです。
空模様が気になりはじめたときが、お話ししはじめどきです。はじめの一歩を、一緒に歩み出してみませんか?
この記事を書いたカウンセラー
杉本カウンセラー
